窯元めぐりに南国へ

私は趣味で陶芸をしています。
もう5年になりますが、未だに自分の納得のいく作品に巡りあえていません。

今回休みを利用して一人旅に出ました。
行先は南国沖縄です。琉球の陶芸家の方とネットを通じて知り合え、窯開きに参加させてもらえる事になりました。

私も作品を作らせてもらいました。
窯開きの準備は暑さとの戦いです。

何人かで交代で窯の見張りをします。
その間、沖縄の地元の方がいろいろな食べ物を持ってきて下さいます。
私はサーターアンダギーを6個も食べてしまいました。

泡盛をすすめられ試してみましたがのどが焼けそうでした。
さすがアルコール度数40%を超えているだけのことはあります。

窯開きの朝を迎え、窯の中に入り作品を丁寧に運び出しました。
一部破損している物もありましたが、まずまずの出来だと窯元の責任者の方はうなずいていました。
中にはすばらしい大作もあり、既に購入者が決まっているそうです。

私の作品も出てきました。
琉球ならではの焼にすっかり魅了された私です。
陶芸の醍醐味は、自ら最大限にコントロールしていても、自然の力による色合いや偶然の産物に巡り合えることでしょうか。

つまり決まったものが出来ないという素晴らしさですね。
形は同じであっても、それぞれの作品に個性があるところは、何とも言えない魅力です。
一生の趣味としたいところですが、陶芸職人としての自立という壮大な夢まで持つようになりました。

姉の沖縄旅行ホームビデオ

我が姉が、彼女の友人と3人で沖縄に行ったときに、独創性溢れる彼女らは、ホームビデオというものを製作していた。
沖縄につくと、彼女らはレンタカーを借りた。
どうやら沖縄というのはレンタカーを借りて島をまわるのが、観光客にとっては良いらしい。

ということは、移動中はレンタカー、つまりほとんどの時間を車中で過ごす、ということになる。
車の中ですることなんてのは、しゃべっているか、おやつを食べているか、音楽をかけてハイテンションで歌っているか、ドライバー以外薄情にも寝ているか、のどれかに決まっている。
どれもこれも意外に体力を使うし、結構すぐに飽きてしまうものだ。
そして時間をもて余す。
そんなことで彼女らは暇つぶしもかねて、沖縄めぐり旅行を、逐一ビデオに収めていたのである。
私は姉が帰宅してからこのビデオを見せてもらった。
観光案内ビデオみたいなものを想像していた。
首里城とかを背景に、女子がキャッキャしている映像を見せられるのかと思ってちょっとげんなりした。
ところが、全く違った。
沖縄の観光なんてほとんど出てこないのだ。
やたらと車内の映像が多くて、しかもなにやら色んなシチュエーションを仮定して、それぞれが勝手に目に入ったものにアテレコをする、まるで寸劇みたいなものが映っていた。
はっきり言って沖縄でなくてもよい。
時々シーサーの人形(きっと体験で作ったのだ、全然シーサーに見えない)みたいなものが登場して、それもキャラクターとしてアテレコされていたりして、そんなときだけ沖縄を感じる。
このビデオには、全編とおして実にくだらない、沖縄なんてほとんど関係ない好き勝手なおしゃべりがご丁寧に録画されていた。
それがことのほかに面白いのだ。
観光感はないけれど、まるでこの3人と一緒に旅行しているような気がした。
確かに旅行なんてのは、実際観光よりもその場所で一緒に行った人と過ごす空気感のようなものを楽しむのがメインだ。
だからこのホームビデオは、「旅行」をリアルタイムで収めた、稀有なドキュメンタリーであったのである。
むろんくだらないおしゃべりを録画するほどの図太い神経を持った彼女らが、そんなことを考えていたわけはないのであるが。

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